実務者研修とはどんな資格?資格取得方法と仕事内容について

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実務者研修とはどんな資格?資格取得方法と仕事内容について

実務者研修とは、介護職員初任者研修の上級資格として2012年に誕生した介護資格です。2016年度以降の介護福祉士国家資格の受験では、実務経験3年に加えてこの実務者研修の修了が必須となりました。ここでは、実務者研修の概要や仕事内容、学習内容について解説します。


実務者研修


実務者研修とは

実務者研修とは、質の高い介護サービスを提供するための知識と技術を学ぶ介護職員向けの研修です。利用者の状態に応じた介護や多職種との連携を行うための幅広い知識や技術を習得することを目的としています。2007年の社会福祉士法及び介護福祉士法の改正により、介護福祉士の資質向上を図るために一定の教育課程を受けてから国家試験を受験するという方法へ一元化されたことにより誕生した研修です。実務者研修とほぼ同等の資格には、ホームヘルパー1級と介護職員基礎研修がありましたが、2013年に実務者研修へ1本化しました。実務者研修を修了すると、介護福祉士国家試験の受験資格を得ることができます。


実務者研修修了者の仕事内容

実務者研修を受講する人の多くは、介護の現場で働いている人です。施設や病院などの入所施設、訪問系サービスや通所サービスなど、その職場はさまざまで仕事内容も多岐に渡ります。初任者研修との大きな違いは、痰の吸引と経管栄養の基礎知識を学ぶことができることです。特別養護老人ホームなどの看護師配置数が少ない施設などでは、痰の吸引などができる実務者研修修了者は、高い介護技術と知識を身に着けた介護のプロとして現場からも求められています。

また、実務者研修を修了している人は訪問介護事業所でサービス提供責任者になることができます。サービス提供責任者は、介護業務を行うだけでなく、訪問介護計画の立案や他のホームヘルパーの管理・調整などのコーディネーター的な役割も担っています。


実務者研修を修了するには

実務者研修のカリキュラムおよび学習内容は20科目あり、時間にして450時間を修了しなければなりません。また、別に医療的ケアの座学と演習を行う必要もあります。実務者研修を受講する人の多くがすでに現場で働いていることもあり、働きながら学べるよう通信教育が積極的に活用されています。すでにホームヘルパー1級・2級を取得している人や介護職員基礎研修、初任者研修を修了している人が実務者研修を受講する場合は、科目の免除があるため受講時間や費用も抑えることができます。特に、介護職員基礎研修修了者は医療的ケアの受講および実習のみで実務者研修修了資格を得ることができ、必要な日数も1~2日程度となっています。

また、実務者研修は誰でも受講することができます。ただし、実務者研修は限られた時間数で介護知識や技術の基礎から痰の吸引などの医療的ケアまで学ぶため、初心者よりは介護業界である程度の実務経験を積んだ人向けの研修といえます。介護知識や経験がまだ浅い人の場合は、一番初めに上級資格である実務者研修を受講するよりは、介護職員初任者研修から段階的もしくは同時に受けた方が研修内容の理解が深まるでしょう。


実務者研修ではどんなことを学ぶの?

実務者研修では、大きく分けると11項目について学習します。それぞれの内容についてみていきましょう。

人間の尊厳と自立

人間の尊厳と自立では、「人間の多面的な理解と尊厳」「自立・自律の支援」「人権と尊厳」について学びます。ここでは、実務者研修で介護職が学ぶべき基本的理念についての理解を深めます。


社会の理解

社会の理解では、介護保険制度や介護を取り巻く社会の環境について学びます。障害者自立支援制度や成年後見制度など、関係する法律や制度についても学習することで、専門職としての知識を深めます。

介護の基本

介護の基本では、介護福祉士の制度や倫理など将来『介護福祉士』を目指すうえで必要な知識を学習します。多職種との連携やリスクマネジメントなどについても学ぶことで、介護職員として知っておくべき基本を身に付けることができます。

コミュニケーション技術

コミュニケーション技術では、利用者や家族、関係職種やチームなどの介護を取り巻く全ての人とのコミュニケーション方法を学びます。介護は対人サービスであるため、コミュニケーションは介護職員には欠かせない技術です。

生活支援技術

生活支援技術では、実務者研修を受講する人が現場で必要な介護技術を学びます。具体的には、移乗や移動の技術、入浴や排泄、食事などの生活に欠かせない場面での具体的技術を学習します。ここには終末期の介護も含まれています。

介護過程

介護過程では、まず意義や目的、展開とチームケアにおける介護職の役割について学びます。そして、事例を交えながら介護計画の立案から見直しまで一連の流れを理解し、最終的に利用者の特性に応じた介護過程が実践的に展開できるような学習をします。

発達と老化の理解

発達と老化の理解では、人間の発達を学んだうえで老年期の発達や成熟の心理を理解します。また、高齢者に多くみられる症状・症例を知ることで、利用者それぞれに応じた介護を実践できるようになります。

認知症の理解

認知症の理解では、認知症ケアの理念と視点を理解し、認知症の特徴を医療的視点も含めて総合的に学びます。また、認知症の人やその家族との関わり方や具体的支援方法についても学習します。

障害の理解

障害の理解では、障害の概念や障害者福祉の歴史を踏まえたうえで障害者福祉の理念の理解を深めます。障害の特性などを医療的側面も含めて学び、障害者とその家族の関わり方や支援方法を習得します。障害者を取り巻くサポート体制の現状なども学習します。

こころとからだのしくみ

こころとからだのしくみでは、介護に関わる体のしくみや心理・認知機能を学びます。生活における具体的な支援の場面において、観察するポイントや医療職と連携するためのポイントを学習します。

医療的ケア

医療的ケアでは、痰の吸引や経管栄養に関わる知識と技術だけでなく、介護職員に必要な医療的ケアについて学びます。利用者のバイタルサインや急変時の対応、介護職員自身の健康管理についても学習します。

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